カンパネルラの森

写真と言葉。

ひとり

なにもしてあげられないから、そっと目を閉じるんだ。

君の悲しみが少しでも 見えるように。
なにもわかってあげられないから、ゆっくり目をあけるんだ。その理由が少しでもみえるように。

愛してると言葉で言うのは簡単だけど、
凍るような 孤独と向き合う君に
僕はなんて無力なんだろう。
気の利いた言葉も見つからない。

肩をそっとなでてあげることもできない。
だからもう一度 僕は目を閉じるんだ。
君が悲しみの消える峠をみつけられるように。
そこは柔らかなお日様と花がたくさん咲いていてね。そこで僕はひとりじゃない と叫ぶから
愛してると叫ぶから。君は少しだけ微笑んで。
それだけでいい。それだけでいいから。